「外国籍人材とともに飛躍する(Career Fly)」
”外国籍人材”を採用する真意とは  外国籍人材採用後進国日本において、積極的に外国籍人材を採用している企業は何を目的としているか紐解く。キーパーソンへインタビューを行い、外国籍人材とともにどのような企業ビジョンを描くか、その飛躍(Career Fly)へのロードマップを深掘りしていくインタビュー企画。

株式会社ゴーリスト
代表取締役 加藤龍氏にインタビュー

株式会社セントメディアへ新卒第1期生として入社。新規事業、人材派遣・紹介事業に従事。2005年、グループ会社の代表に就任し、営業職に特化した人材紹介事業を展開。その後IT・Web領域の新規プロジェクトを複数立ち上げ、技術系ベンチャーの経営コンサルなどを経て2010年に退職。2011年、株式会社ゴーリストを創業。

 

 

 

 

 

CareerFly大野(以下大野): 本日は、”外国籍人材採用先進企業代表”として話をお伺いしたいと思います。

ゴーリスト加藤氏(以下加藤氏):そうなんです。代表です。(笑)

大野:加藤さんがそもそもゴーリスト (現在の会社)を立ち上げたきっかけは何ですか?

加藤氏: もともと親族がみんな自営業でして。なので昔からサラリーマンはしないだろうなと思っていたんです。でもやるからには成功したいと思っていたので、「20代で社長、年収1,000万」という目標をとりあえず決めたんですね。結果、27歳で当時勤めていた会社でグループ会社を任されまして、社長業を3年ほど経験させてもらいました。
そこから興味があったITとデザインを重視したビジネスがしたい、と思い起業を決めました。

大野:お笑い芸人を諦めて、ですよね?(笑)

加藤氏:いや、そもそもなってないです。(笑)確かに、学生時代に活動はしていました。ただ大学で仲良くなった、今は某有名芸人と自分を比較した時に、「彼を超えることは無理」だと思いました。そこで芸人を目指すのをやめて、経営者になる道を選んだわけです。


1カ国10人、5カ国50人の会社にする!

大野:そうなんですね。起業した当初は、戦略的な人材採用プランは立てていたのですか?

加藤氏:「1カ国10人、5カ国50人の会社にする!」というビジョンを掲げており、当社採用ページにそのように記載していました。オフィスに世界地図を貼って、採用した人の国に押しピンを付けていたのですが、「東京」に付けただけでお終いでしたね。(笑)

大野:そうなんですね。(笑)

加藤氏:起業当初より海外人材採用のビジョンを持っていたのは、ある書籍が影響しています。『ニューヨーク流たった5人の大きな会社』という本です。これを読んだとき、「ニューヨークで働く日本人ってカッコ良いな!」と思ったんです。

例えばですが、友人から飲みの誘いがあったとき、「ごめん!俺今マンハッタンにおるわ」って言いたかったんですよね。めちゃめちゃカッコ良くないですか?(笑)昔から、海外というキーワードは自分の中では外せないものなんです。

大野:最初の外国籍社員採用は2017年とお聞きしました。

加藤氏:はい。ヨルダンとベトナム国籍の社員をそれぞれ1名雇いました。

大野:外国籍人材のファーストステップである「採用」について、どのように対応されたのですか?

加藤氏:シンプルに人材紹介会社にお願いしました。やはり、最初の未知なる領域は高い料金を払ってもその道のプロに任せることがゼロイチ対応のときには必要だとわかっていました。
未知なる領域外国籍人材採用はプロに任せるのが一番!

大野:有難うございます!(外国籍人材紹介の弊社としては)その言葉を待っていました!
加藤氏:仕込み通りですね。(笑)

大野:はい!ほんとに!(笑)*本当は仕込みゼロです!

加藤氏:私自身10年ほど人材業界にいたのですが、実は人材紹介そのものの価値を認めていなかったのです。そんな私が外国籍採用において紹介会社を利用すると発言したときに、役員全員が驚いたことを覚えています。
正直、「外国籍(特にITエンジニア領域)、シニア、女性」人材採用のタッチポイントがよくわからなかったです。
例えば、外国籍人材採用において”履歴書って英語でくるの?””面接って英語なの?””弊社社員で英語誰ができるの?”などを考えた途端、会社がざわざわしたわけです。(笑)

”ノウハウそのものを蓄積できる+欲しい人材が獲得できる”、これが結果としてついてくるならば安いものです。2-3年は外国籍採用に関して外部人材紹介サービスを利用していました。

大野:外国籍採用のノウハウを自社で蓄積された後は、どのように採用活動をされているのですか?

加藤氏:弊社新サービス「Jopus」「Jopus Career」などを通じて、優秀な外国籍人材を集めていることもあり、そこから自社採用へつなげています。
また、長年アウトロー採用(*リンク付ける)のサービス活用もしているため、同社サービスを通じて外国籍新卒採用は実現できています。

そのように各処プロにアウトソースすることで、自社アセットが蓄積されていく。それが自社オリジナルの採用方法&戦略となっていきます。そう考えるとコストはむしろ安くあがると考えます。

外国籍社員に対して「外国人扱いしない」ことを一番大切にしている

大野:ところで、現在合計9名の外国籍社員の方が在職されています。採用された後がいよいよ本番です。受入段階で何か工夫していることはありますか?

加藤氏:それは、外国籍社員だからといって「外国人扱いしない」ことを常日頃心がけています。あまり、外国人だから、という理由で腫れ物に触る対応をするのは一番良くないことです。わからないからこれやらせるのはやめよう、という対応などが該当します。

〇〇人、という表現自体あまり好きではないです。一人ひとりの国籍抜きに、フラットに接することが大切だと思っています。

大野:おっしゃる通りですね。一人ひとり個性がありますからね。

加藤氏:そうですね。その人の持つ個性や特徴、それを見抜き見出し引き出していくことこそが外国籍社員採用において、キーとなります。
もちろん、それ以外に気をつけることはあります。
弊社が最初に雇ったヨルダン国籍の元社員。彼はお祈りを5回/日にしなくてはいけないことを知り、お祈り部屋を確保するなどの対応がありました。また、日本語ネイティブではない彼らにどのようにコミュニケーションを取るべきか、「日本語もシンプルな表現を心がける」「知り得る英単語を使う」などケースバイケースで対応する柔軟性も必要です。

社員のためを思ってルールはFace to Faceで伝え理解してもらう

大野:外国籍社員の方に対する企業ルールの遵守ってどうしてます?例えば、時間を守るなどの領域で言うと?

加藤氏:弊社は時間を守る、という企業ルールがあります。また守ることもさることながら、ビジネスのプロとして、会議スタート時間ぎりぎりに来るような姿を見ると、内心「肩あっためてきてや〜〜〜」って思うわけです。

大野:よくわかります。そのような行動って、プロとして仕事に対するスタンスややり方に反映されていることが多いですよね。

加藤氏:遅刻や時間ぎりぎりの行動は、日本の商習慣としてNGであることを対面説明をもって理解するまで話します。”会社のルール”だから、という理由での説明は一切しません。その行動があなたの不利益、また待たせる相手への不利益になること、それが日本でビジネスをするときには大切なんだということをしっかりと理解し、次回からは異なる行動が取れるよう対話を持つことを心がけています。

大野:ちなみに遅刻社員に対する対処法は?

加藤氏:無言です。無言の圧をかけています。(笑) それは冗談でありほんとでもあるのですが、やはり”事前報告”をするようには伝えています。遅刻する理由と事前に報告をすることは絶対に徹底してほしい。

大野:何か面白ろエピソードってあります?

加藤氏:弊社は勤怠chatシステムを活用しており、一人の社員が遅刻の事前報告をしてきたのです。それを見て、「あ、成長したな〜〜。」と思ったのです。以前は報告もなかったため。 ただ、その報告内容がイケてなかった! 「ビジネスシューズで走ったため足が痛いから遅れます」ですよ!これ、電車遅延で遅れます、の類でもないわけです。(笑)じゃあしょうがないね、ってならないですよね?到着早々、靴のサイズを見せるよう言いました。


”やりたいことをやってもらう”それこそが活躍の一手となる

大野:さて、次にお伺いしたいことは、外国籍社員活躍についてです。入社した外国籍社員活躍推進においては何が必要ですか?

加藤氏:シンプルに2つあります。「やりたいことをやってもらう」これにつきます。
突飛なことももちろんウェルカムですが、弊社既存事業からの延長戦でやりたいことをやれる状況や環境を作ることが活躍推進に必要不可欠です。これは正直、外国籍社員だからとか関係なく社員全員に対して思っています。

就職就社という表現があります。
外国籍の方は、就職の傾向がある。この仕事、仕事の内容そのものが面白そうだから決めた。それがたまたまこの会社だったというパターン。一方、日本の方で多い傾向は就社。この会社だから仕事内容あまりこだわりなく決めるという傾向は少なからずあります。

大野:よく理解できます。外国籍の方は、仕事内容で決める傾向にあるため初めからやりたいことが明確な場合が多いでしょうか?

加藤氏:そうですね。異国の地で働くことから、潰しが利かないという意思が働くことも影響しているのではないでしょうか。もし私がニューヨークで働くとなれば、やはりこの先どうしていこうか、将来のことをより考えながら行動すると思います。
”お困りごと”を吸い上げる仕組みを作り運用する!

大野:もう一つ、活躍推進に必要なことは?

加藤氏:困っていることや課題を吸い上げ解決することです。弊社の場合、「Tell me MTG」という仕組みなどで運営しています。
社員と人事総務、私を交えたMTGを定期的に実施しています。今困っていることは?解決したい課題ってなに?という質問をぶつけ、その場でアイデアを出しながら解決できるよう努めています。

例えば先日、外国籍ITエンジニア同士のコミュニケーションを英語にしたわけです。その方が生産性&効率的だからという理由でそうしたわけですが、新たに問題が発生しました。日中英語しか使わないから日本語が薄れていく。だから、日本語を勉強したい、という提案がありました。
「視座の高い提案、いいね!」ってなるわけです。

大野:Tell me MTGの仕組み、いいですね!
加藤氏:そうなんです。生活〜仕事面までのお困りごとを出させるための仕組みとして大変機能しています。

そのほかの仕組みとしては、”ごはんを一緒に食べる”ことも大変機能しています。
一緒に美味しいものを食べると、ぽろっと本音を聞けることが多いです。
先日もAIチームと食事したとき、機械学習が好きで仕方ない!というエンジニアの話を聞くことができました。好きだから週末も自分で触ったりしているというので、であれば新規事業として立ち上げることが決まりました。
トップダウンではなく、フラットな組織運営を継続するにもこのような仕組みや取り組みをし続けることがより良い組織作りにつながると考えています。

たった一人の外国籍社員加入でビジネス拡大が可能となる

大野:もうすぐまとめに入らなくてはいけないので、核心に迫る質問します!外国籍人材採用の経営的なメリットはなんですか?

加藤氏:人材の価値は、定性的にしか計れないと考えるため、そこからお伝えします。
「既存社員へのポジティブな影響」があります。
例えば、新卒社員が入社したとき既存社員へ与える影響と全く同じです。改めて気が引き締まる感覚、”頑張ろう”って思いますよね。既存社員の内面に火をつけることができる、それがまずはメリットです。

次に、「ネイティブ言語を活用したビジネスの横展開」が可能となります。
昔は太平洋ベルトという概念でビジネス展開実現が主流でした。(東京→大阪→福岡のように)
今は、たった一人のインド国籍社員の影響で「インド」へのビジネス展開も可能となったり、たった一人のタイ国籍社員の影響で「タイ」へのビジネス展開が可能となるなど、いわゆるグローバル展開が可能となるのです。

大野:御社の場合、経営戦略として意図的にその国籍の方を選んだのですか?

加藤氏:正直たまたまです!(笑)当時は、ですね。入社してくれたインド国籍社員がたまたまめっちゃ優秀で、インドのパートナーと提携してくれたりしてくれるわけです。それを見て、少し戦略的に動き出した部分もあります。ベトナム社員がいるから、ベトナム支社を出そう、タイ社員を採用してタイ支社を出そう、のようなプランですね。来年は韓国籍社員が入社予定です。そうすれば、アジアマーケットを抑える一手となるんです。

大野:素敵な社員の方々と共に、ですね!御社社員の方々ってどんな感じの方々ですか?

加藤氏:「クセが強い」です。(笑)今ね、かしこまってますけど、(インタビューオブザーブ複数名の社員方々に対して)ほんとですよ。
ま、それは冗談として、基本いい人(ナイスパーソン)です。弊社社員は全員いい人です。性善説を信じているので、みんないい人だから採用しています。常に自然体で仕事ができる人を採用するようにしています。組織ではバランスだと思っていて、足が速い人もいれば遅い人もいる、など様々な方がいることで化学反応が起きます。そのバランスを大切にして組織作りをしています。

                            Career Fly代表大野理恵とGoalist 代表加藤さん


外国籍社員とともに”新しい”を創出するを目指す!

大野:さて、そろそろまとめに入りたいと思います。御社のCareer Flyを教えてください!

加藤氏:外国籍社員採用においては、やはり「5カ国、50人」!これを実現したいです。

Goalistとしては、Goalist Globalを立ち上げ、英語を公用語とした会社を作っていきたいと考えています。色んな国の方が入ってきてくれることで、「新しい人」「新しい場所」「新しいビジネス」、これらの新しいをどんどん採用していくことで企業の発展があると考えます。

そして、多様な社員とともにアジアtoアジアのビジネス展開をしていくこと、それが直近実現したいことです。

大野:素晴らしいお話を有難うございました。
外国籍人材採用”スーパー”トップリーダーとしてのさらなる積極採用と貴社の益々の発展を祈念しております。

Career Fly
多様性ある文化形成を目指し、海外女子の人材紹介ビジネスを2015年にスタート。”日本ではたらく”を目指す理系海外女子を55カ国3700名をプール。海外女子の「越境転職をもっと身近に、気軽に」するための就業支援、および日本企業の優秀人材採用強化に貢献する。